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螺旋階段(別館)

廃墟と旅。古びた建物大好き!

2013

06/17

Mon.

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山本 美香 『戦争を取材する』 

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世の中への扉 戦争を取材する─子どもたちは何を体験したのか世の中への扉 戦争を取材する─子どもたちは何を体験したのか
(2011/07/15)
山本 美香

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この本を読み始めるにあたって、作者が2012年に、戦場で亡くなったという話を聞いた。
「あんなに報道されてたのに?」って思われるかもしれないけど、私、ニュース見ないから、そういう話、知らないんだ…。

序盤で、作者は、以下のように書いている。
--
海外取材に出かける私に母はいつも声をかけてくれます。
「薬を忘れないように、おなかを冷やさないようにね」と。いくつになっても親は子どものことが心配なんですね。
--

作者は、いつも心配してくれていたお母さんのことを、悲しませることになってしまったんだなぁ…。


作者は戦場の移動診療所を取材して、目の前の患者を救ったり安心させたりする医師の活動に感動した。
それと比較し、ジャーナリストの自分の存在がちっぽけな物に思えた。
けれど、不幸な一家を取材中、「こんな遠くまで来てくれてありがとう。世界中のだれも私たちのことなど知らないと思っていた。忘れられていると思っていた」と泣きながら感謝され、ジャーナリストの仕事を全力でやっていこうと覚悟を決める。
戦争に苦しむ人たちの姿を世界に伝えることで、どうやって救うことができるか、考えるきっかけを作るという使命のもとに、仕事をした。

確かに作者は、使命感を持って仕事をしていたと思う。
本を読んでいると、「戦争は嫌だよね。みんなで平和な世界を作ろうよ。」そんなメッセージが、伝わってくる。
だけど…。
果たして作者は、使命感だけで仕事をしていたんだろうか?
ただ「世界平和のために」という気持ちだけで、危険で不便で、不幸な人が溢れる戦場に、通い続けたんだろうか?
廃墟好きの私は、つい自分と比べてしまう。
実は、戦場は作者を惹きつけて離さない、何らかの魅力を持っていたんではないだろうか?
それが何なのかを知ることは、私にはできない。
だけど、廃墟が私や他の一部の人間を惹きつけてやまないように、戦場は作者の心を惹きつけたのかもしれない。
私はどうしても、そう考えてしまう。
多分、そんなこと考える人、滅多にいないだろうけどね(^^;

どういう理由で戦場に通っていたにしろ、作者の仕事は、多くの人に戦争の悲惨さを伝え、どうすれば平和になるかと考えるきっかけを作ったことは事実なわけで。
私も、うっすらとは知っていたけれど、ゲリラに攫われて兵士として戦う子供達がいることや、戦いが終わった後にも地雷で手足を失くす人たちがいることを、実際の話として読むことができてよかった。

地雷探知犬の話は、読んでてちょっとブルーになった。
優れた嗅覚などの能力を使い、人間が埋めた地雷を探し出す手伝いをしてくれる地雷探知犬。
でも、爆発事故によって、命を落す犬もいるらしい。
この本には「犬は人間にとって大切なパートナー」と書かれているけれど、その犬という種族に、人間はどんな仕打ちをしているだろう。
検索したところ、日本の保健所で処分される犬猫の数は、年間20万頭とのこと。
地雷探知犬は、自分の仲間が人間に大量殺戮され続けていることを知っても、人間のために、命を賭けて地雷を探す手伝いをしてくれるかな…。

他に印象に残ったのは、戦争の映画と現実で大きく違うのは、触覚と嗅覚だということ。
生ぬるい爆風、血や遺体の匂い。確かに、映画や本では、それを実感することはできない。
実感することなく一生を終えられたらいいな、と思う。

戦争についてあまりに知らないので、少しでも知識を得られればと思って読んだ本。
それなのに、なんかちょっとピントがズレた感想になってしまって、ちょっと恥ずかしい。
でもまあ、私は変わり者だから、しょうがない。
同じ本を読んでも、いろんな感じ方をする人がいるんだなって。そう思っていただければ…。

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Posted on 00:12 [edit]

category: 本などの感想

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2013

06/06

Thu.

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旅0021_「ダイジョウブ」の国、グアム 

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グアムについて、覚えていることは少ない。

この旅の一番の目玉は、人生初の体験ダイビングをしたことだろう。
だけど、私はその時、それを楽しむ余裕が無い程の頭痛に苦しんでいた。
「わー、海、青いなー。(頭痛い…)」
「わー、お魚いっぱーい。(頭痛い…)」
「頭痛い…。早く上がりたい…(泣)」
スタッフがうれしそうにめずらしい魚を指差してくれたり、魚にあげるための餌を渡してくれても、「頭が痛い」「早く上がりたい」って、それしか考えられない。
とにかく、海に入ってから出るまでの間ずっと、絶え間ない耐え難い頭痛に苦しんだのだ。
海から上がった途端、嘘のようにスーッと頭痛が治まったのを覚えている。
後から考えるに、多分、水中メガネのゴムがきつかったんだろう。
それで、頭の血流が滞って、激しい頭痛を感じてたんじゃないかな。
つまり…私の頭が、人並み外れて大きいってことか!?
この、ダイビングとの不幸な出会いのせいで、私はすっかりダイビング嫌いになってしまった。
この時以来、ダイビングにチャレンジしたことは無い。

体験ダイビングよりも印象に残っているのが、「ダイジョウブ」だ。

グアム滞在中、私は、ウインドサーフィンもやってみた。
久し振りのウインドサーフィン。
でも、以前やった時は、自分の行きたい方向に進める程度にはなっていたので、インストラクターには付かず、機材だけを借りてひとりで楽しんだ。その方が安かったしw
ところが。
私が以前体験した湖でのウインドサーフィンと違い、海でのウインドサーフィンは、難しかった。
もしくは、私がやり方を忘れていただけかもしれないけど…。
とにかく私は、流された。
一生懸命岸に近づこうと努力したけど、どんどん沖に流されて行った。
ヤバい、遭難するかも…(^^;
不安になっていたところに、ライフセーバーさんっていうの?見張りの人が、水上バイク的な物で近づいてきて、「アナタ、ダイジョウブ? ダイジョウブジャナイネー」って、日本語で声かけてくれた!
「大丈夫じゃ無いです!」と日本語で答えると、他のライフセーバーさんにウインドサーフィンを任せて、私を水上バイクの後ろに乗せて、岸まで連れて帰ってくれた。
ふぅ。迷惑かけてスミマセンでした(^^;
ちなみに、ウインドサーフィンも、これを最後に、体験していない。

グアムでは、もうひとつ「ダイジョウブ」の思い出がある。

滞在中、ホテルが断水した。
「水が出ないんですけど…。」とフロントに電話すると、日本語で「ダイジョウブ、ミンナ出テナイネ!」とのお返事w
「ダイジョウブ」って、そういう風に使うんだたっけww

よくは覚えて無いけど、グアムには飛行機と宿と空港⇔宿の送迎だけがついた、自由行動のツアーで行ったんだったと思う。
そして、ツアーだったせいなのか、それともグアム全体がそうなのか、日本語がよく通じた。
2度も聞くことになった日本語「ダイジョウブ」は、私にとって、グアムで最も印象的な思い出だ。

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Posted on 22:55 [edit]

category: グアム

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