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廃墟と旅。古びた建物大好き!
洲之内 徹 『軍艦島 棄てられた島の風景』
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軍艦島 棄てられた島の風景―雑賀雄二写真集
(1986/08)
洲之内 徹、雑賀 雄二 他
軍艦島は長崎県端島の通称である。元は小さな岩礁だったが、良質の炭鉱であったため、鉱山施設・住宅が築かれ、軍艦を思わせる外観を呈するに至った。1974年に閉山されるに伴い島民は去り、海に浮ぶ廃墟と化した。かつてここを取材した著者は、閉山から10年を経て再び上陸した。そこには生活の痕跡がいたるところに残っているが、厳しい自然環境にさらされ続けて荒廃しきっている。写真家は、その陰惨な眺めをあたかも一種の自然の風景であるように撮影している。棄てられ朽ちていくものたちが、かつて与えられていた価値や役割を離れて、カメラの前で新たな意味を帯びていく(加藤功騎/東川フォトアーカイブス)
この本の作者は、軍艦島の最後に立ち会ったんだ。
閉山するというニュースを聞いてから、お金の続く限り軍艦島に通い、島の人々が去っていくのを見守った。
すごいなぁ。
百科事典で見たことがあるだけの島に、どうしてそこまで入れ込んじゃったんだろう。
それだけ人を惹きつける魅力が、軍艦島にあったということなんだろうか。
にぎやかだった島が、どんどん静かになっていく。
友達になった子供たちが、船に乗って島を去っていく。
「また戻ってきた時のために」と、扉をしっかりと釘で打ちつけて出て行った人。
部屋の中が傷まないようにと。そして、戻ってきた時のために、家具も少し残して…。
そういうことで、生活品の残っていた部屋もあったのだなぁ。
島の最後を見守った作者が、廃墟になった軍艦島を撮っている。
私にとって、すごく魅力的な本でした。

(1986/08)
洲之内 徹、雑賀 雄二 他
軍艦島は長崎県端島の通称である。元は小さな岩礁だったが、良質の炭鉱であったため、鉱山施設・住宅が築かれ、軍艦を思わせる外観を呈するに至った。1974年に閉山されるに伴い島民は去り、海に浮ぶ廃墟と化した。かつてここを取材した著者は、閉山から10年を経て再び上陸した。そこには生活の痕跡がいたるところに残っているが、厳しい自然環境にさらされ続けて荒廃しきっている。写真家は、その陰惨な眺めをあたかも一種の自然の風景であるように撮影している。棄てられ朽ちていくものたちが、かつて与えられていた価値や役割を離れて、カメラの前で新たな意味を帯びていく(加藤功騎/東川フォトアーカイブス)
~内容紹介 メタローグ『写真集を読む』
この本の作者は、軍艦島の最後に立ち会ったんだ。
閉山するというニュースを聞いてから、お金の続く限り軍艦島に通い、島の人々が去っていくのを見守った。
すごいなぁ。
百科事典で見たことがあるだけの島に、どうしてそこまで入れ込んじゃったんだろう。
それだけ人を惹きつける魅力が、軍艦島にあったということなんだろうか。
にぎやかだった島が、どんどん静かになっていく。
友達になった子供たちが、船に乗って島を去っていく。
「また戻ってきた時のために」と、扉をしっかりと釘で打ちつけて出て行った人。
部屋の中が傷まないようにと。そして、戻ってきた時のために、家具も少し残して…。
そういうことで、生活品の残っていた部屋もあったのだなぁ。
島の最後を見守った作者が、廃墟になった軍艦島を撮っている。
私にとって、すごく魅力的な本でした。
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Posted on 00:03 [edit]
category: 本などの感想
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